監督:ジェームズ・グリッケンハウス 製作:レイモンド・チョウ 脚本:ジェームズ・グリッケンハウス 撮影:マーク・アーウィン 音楽:ケン・ソーン
出演:ジャッキー・チェン、ダニー・アイエロ、ソーン・エリス、ロイ・チャオ、サリー・イップ、ムーン・リー
ジャッキー・チェンで刑事映画といえば『ポリス・ストーリー』シリーズだと言われそうだ。確かに『ポリス・ストーリー 香港国際警察』(1985)はジャッキー映画の中で三本の指に入る傑作だと思うが、この『プロテクター』も好きなんだ、わたしは。
大学のシネマ研究会時代にジャッキー映画の話になって、わたしが「『プロテクター』が好きだな」といったら、かなりえーっ?といった顔をされた。実際、ジャッキー・チェンファンの中でもどちらかというと評価の低い、下手をしたらなかったことにされている作品だ。でもね、好きなんだなこれが。
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ジャッキーがアメリカ進出を目指した作品で、監督は『エクスタミネーター』や『ザ・ソルジャー』などのジェームズ・グリッケンハウス。残酷描写が売りなだけの『エクスタミネーター』はともかく、お金をかけず日数をかけずに007っぽいものを作ろうとしてそれなりに成功?している『ザ・ソルジャー』は割と面白い。それにクリストファー・ウォーケン主演の『マクベイン』も劇場公開時に観たっきりだが面白かった。そりゃまあC級監督だが、憎めないところがあると思うんだがなぁ。
『プロテクター』で一番印象に残っているアクションシーンは、ニューヨークの刑事ビリー(ジャッキー・チェン)とその相棒がバーで一息入れているところにサブマシンガンなどで武装した強盗が押し入ってくる所だ。上映開始からすぐのところにあるこの銃撃戦は迫力がある。ビリーが最初の敵を撃ち倒した後で相手の首筋に指を当ててまだ生きているかどうか脈を確認するところなどリアルだった。そして本格的に始まる銃撃戦は相手をしっかり狙って一発必中といったものではなく、とりあえず相手に向けて連射するといったもの。飛び交う銃弾とガンスモークが渋い。
とはいえ、ジャッキー映画で一番印象に残っているのが銃撃戦だというのは確かにちょっとマズい気もする。
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冒頭でテキサスからニューヨークにコンピュータを運んできた(ということはテキサス・インスツルメンツの商品か?)トレーラの運転手が、『マッドマックス2』か『北斗の拳』の悪役のような連中に襲われて荷物を奪われてしまう。その運転手を助けたビリーが運転手に一言「ニューヨークへようこそ」
そして、バーでの銃撃戦で殉職した相棒に替わって新しくパートナーになったダニー・アイエロと、誘拐された富豪の娘を取り返すために香港へと向かうが、さっそく敵に襲われてしまう。そんな二人に香港警察の副署長がこう言う。「香港へようこそ」
ニューヨークよりも危険な香港で捜査に乗り出す二人の前に麻薬組織の魔の手が伸びてくる。全編を通してほぼシリアスなジャッキーのMA-1姿が格好いい。
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アメリカ公開が前提だったためか、監督がアメリカ人のジェームズ・グリッケンハウスだったせいか、やたらと香港っぽい風景が強調されている。いっそのことタイガーバームガーデンでのマンチェイスシーンを入れてもよかったんじゃないだろうか。いかにも香港という感じではあるがどこか違和感がある。日本を舞台にした外国映画を観たときに感じる違和感と同じようなものだ。違う国、違う文化の人にとってはわたしたちが普段見ている光景も違う物に映るのだろう。違う国どころか、日本国内を旅行していても地元の人にとっては当たり前でもこちらには驚くようなこともあるので、それも当たり前か。
銃撃戦は上手いグリッケンハウスだが格闘アクションはさほど得意ではないようで、ジョン・サクソンをサル顔にしたような白人の空手チャンピオンとジャッキーの戦いは、空手チャンピオンもかなり身体が動くようなので、ひょっとしたら『スパルタンX』でのジャッキー対ベニー・ユキーデの戦いになったのかも知れないが、残念なことにさほど燃えない。素手で戦っている内はまだいいのだが、手に小さな壷をかぶせたり、エンジン式回転のこぎりが出てくるとちょっと脱力してしまう。
特に敵が繰り出す回転のこぎりをジャッキーが避けるシーンはわざとらしい。それでも、わたしたちが観ることができるのは後にそれらのアクションシーンをジャッキーが撮り直した香港版で、グリッケンハウス版(アメリカ版)ではさらに避けるタイミングがゆるゆるらしい。ジャッキーが身体をかわしてから1秒ほどしてやっと回転のこぎりがその場を切り刻むんだそうだ。ジャッキー・チェンの『マイ・スタント』か『マイ・ストーリー』で観たんだったか。
この頃はダニー・アイエロと言ってもなかなか通じなくて、「ほら、『アパッチ砦ブロンクス』に出てた」と言ってさらに状況を混乱させていたが、『レオン』(1994)のおかげで今では多くの人が知っている俳優になった。わたしは『ジャック・ルビー』(1992)なんかダニー・アイエロが主演だというだけで観に行った。
マドンナの曲『パパ・ドント・プリーチ』のプロモーションビデオに出演しているのを見て驚いたのも今は昔の話。
そうそう、出番は少ないがムーン・リーが相変わらず可愛い。それからサリー・イップが相変わらずケバい。
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