例えば・・・・
NHKクローズアップ現代
"必修化"は大丈夫か 多発する柔道事故
4月から全国の中学校で、柔道を含む武道が必修化される。しかし、その直前になって、柔道の部活動や授業中に多くの子どもが死亡していることが明らかになった。学校で亡くなった子どもの数は、中高合わせて28年間で114人。柔道の死亡事故率は他のスポーツに比べて突出して高いことを示すデータもある。これは、名古屋の研究者が、文科省所轄の独立行政法人が持っていたものを、分析してわかったもの。・・・
このまま必修化して大丈夫なのか。
子どもの安全は守れるのか考えます。
他の番組や新聞記事も同じような論調です。
駆動範囲を開く方法
しかし、本当に柔道の授業で事故が起きているのでしょうか??
調べてみました。
「名古屋の研究者」が調べたものとは次の資料です。
学校管理下の柔道死亡事故 全事例【事故発生年度:1983年度〜2010年度(28年分)】
作成者 内田 良 (名古屋大学大学院教育発達科学研究科 准教授)
28年間でおこった114件の死亡事故について、いつ、どのような状況で事故が起こったのかがまとめられています。
114件の内、授業では14件。他は部活動中なのです。
しかも、授業の14件中、柔道固有の動きが原因で亡くなったのは3件。他は心不全などの他の原因です。
この3件は、いずれも高校生でした。
すなわち、この28年間、柔道の授業で亡くなった中学生は一人もいないのです。
イヌイットはどこから来たの
これに対して、水泳の授業では・・・。
独立行政法人日本スポーツ振興センターが発行している「学校における 水泳事故防止必携」によれば、
平成13年から17年の5年間で、学校管理下の水泳死亡事故は28件。内、小中学校が15件です。
さらに半数の14件が、体育の授業中に起きています。
柔道は28年間で3件、水泳は5年間で14件。
この数字をどう見るべきでしょうか?
母数が違うので単純比較はできませんが、「柔道の死亡事故率は他のスポーツに比べて突出して高い」と言っていいのか疑問は残ります。
日本スポーツ振興センターには「学校事故事例検索」のサイトがあります。
平成17年度〜平成21年度の5年間の事例が検索できます。
ハーバーのダッシャーは、生活のために何をするのでしょうか?
「死亡」「持久走・長距離走」で検索すると、15件出てきます。そのうち、部活動中が2件、学校行事中が2件、他の11件は体育の授業で起きています。
「死亡」「短距離走」で検索すると6件ありました。4件が授業中です。
部活動中ではありますが、「野球」では9件、「剣道」では5件の死亡事故がありました。
相撲では、中学生が授業中に亡くなっています。
柔道は安全であると言っているのではありません。
どの種目にしろ、安全を第一に考えるのはもちろんのことです。
ただ、ひとつの報道に踊らされる他のマスコミ、そして、マスコミ報道に踊らされる人々。
今回の騒動で、何が真実なのかをきちっと見極めないといけないと感じました。
《 参 考 》
全国柔道事故 被害者の会
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